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神栖市で活躍する医師

Interview

のびのびと子育てができる環境で医師としての専門性を発揮する

社会福祉法人 白十字会
白十字総合病院 内科

栁町 麻衣美(やなぎまち まいみ)様

資格・認定
日本内科学会 認定内科医
日本内科学会 総合内科専門医
日本リウマチ学会 リウマチ専門医
厚生労働省令第121号 難病指定医
障害者福祉法第15条第1項 肢体不自由 指定医
所属学会
日本内科学会
日本リウマチ学会

リウマチ膠原病の専門医として
地域の医療ニーズに応える

私は山形大学医学部を卒業し、東京慈恵会医科大学で初期臨床研修を受けました。そこでリウマチ膠原病内科学を専攻し、医学博士を取得。神栖市に来るまでは東京の病院に勤務していましたが、同じ医師であり潮来市出身の夫とともに、この地域への移住を決めました。移住にあたって、まずは白十字総合病院で週3日の外来を受け持ち、東京の自宅から通勤しました。そこで少しずつ環境に慣れていき、2015年に転居してからは常勤医として病棟も担当しています。
私の専門でもあるリウマチ膠原病は、専門とする医師が少なく、鹿行地域では片手で数えるほどしかいません。リウマチ膠原病は、皮膚、関節、肺、心臓、腎臓など、多岐にわたって症状が出るため、臓器ごとに診る診療科とは全く異なった視点で疾患と向き合います。専門医でなければ診断が難しく、近隣の病院やクリニックの先生方から依頼を受けて診断をすることもあります。
ここでの診療を始めたばかりの頃は、適切な治療を受けられないために、かなり関節破壊が進んでしまっている患者さんを診ることも多く、専門的なリウマチ膠原病治療がいかに求められているかを実感しました。急性期の膠原病であれば大学病院でしかできない検査や治療もありますが、当院では免疫抑制剤や生物学的製剤の治療も可能です。最近では、これまで遠方の病院で治療を受けていた患者さんが高齢になり、自宅近くの病院で治療を続けたいと当院に紹介されるケースも増えています。そのように自分の専門性を発揮できるときに、医師としてのやりがいを感じます。

地域と病院のバックアップで
子育てと仕事を両立

神栖市は他の地域と比べても、子育て世代への支援が手厚い地域。だからこそ街に活気があります。私自身、3人の子どもを育てる母です。神栖市に来てから3人目の妊娠、出産を経て、職場へ復帰しました。白十字総合病院の先生方のバックアップもあり、出産2日前まで外来診療を行い、産後6~8週後から外来勤務、生後10カ月から常勤医として復帰。子どもが2歳になる頃には当直も担当するようになりました。それができたのも、一緒に働く先生方、スタッフの皆さんの協力はもちろん、保育園、学童、家事をお願いするお手伝いさん、病児保育をしてくれるファミリーサポートさん、ご近所の方、義母の助けがあったからです。「仕事をしなければならない」というよりは、「私は医師になりたくてなったのだから仕事をしたい」という気持ちがモチベーションになりました。
医師が地域に根付き、患者さんとの信頼関係を築いていくためには、女性医師の出産、育児を支えてくれる地域や病院のバックアップ体制は欠かせません。家事、育児に対する社会の支援体制が充実し継続して働ける環境があれば、私たちのように神栖市に移住してくる共働きの医師たちはもっと増えていくと思います。
こちらに越してきて自然と触れ合う機会が増えたことは、私たち家族にとって良かったことの一つ。春には自前の鍬を持って、家族でタケノコ狩りへ出かけました。子どもたちは豊かな自然の中でのびのびと育っています。足音を気にせず走り回って、どろんこになって遊べる。都会ではできない経験が、ここではできています。

神栖市の特性を活かした産業医学基礎研修会
働く人たちの健康を支える

白十字総合病院は「医療と福祉のハーモニー」をスローガンに、地域の基幹病院として急性期から慢性期までの一貫した医療を提供するとともに、介護分野まで総合的にカバーしながら地域の「医療・予防・介護」に貢献しています。特に健診・予防に力を入れているのが特徴で、健診センターは地域内では最大規模。施設内の人間ドック、一般健診と巡回健診を合わせて年間約42,000人以上の健康診断を実施しています。
当院は鹿島臨海工業地帯のちょうど真ん中に位置しており、企業への産業医活動にも積極的です。400社以上の企業と健康診断の委託契約を結び、そのうち約50社に対しては産業医契約を結び産業医業務を提供しています。当院にも産業医資格を有する医師が多数在籍しており、通常業務として週に1回の産業医活動をしている先生もいます。
神栖市若手医師きらっせプロジェクトでは、産業医資格取得のための研修会を支援されていますが、工業地帯で従業員数の多い企業が集中しているこの地域のニーズにとてもマッチした施策だと思います。医師にとっては産業医として診療経験を積める機会が豊富にあり、健診や予防の面から従業員の方たちの健康管理に関わることができます。さらに産業医研修会では、実地研修として工場見学なども予定されているため、この地域で研修を受けることには大きなメリットがあると思います。

全人的な医療の実践で
幅広い分野の診療経験が積める

若い先生たちにとって、白十字総合病院は学びの多い環境だと思います。臓器別に専門性を高める傾向にある大学病院などでは、例えば内科の中でも専門領域が分かれているため「自分の専門外は診ない」というところもありますが、当院では肺炎、尿路感染症、敗血症などの感染症はもちろん、心不全、腎不全、消化器疾患、内分泌代謝などさまざまな患者さんを受け持ちます。循環器、呼吸器、消化器、内分泌代謝、膠原病とそれぞれ専門が異なる専門医が集まっていますので、週1回の内科カンファレンスでそれぞれの症例を持ち寄り、治療内容を相談し合うこともできます。
この地域は車社会なので、車の運転ができない高齢者にとっては、いくつもの診療科を受診するために病院へ何度も来なければならないことが負担になってしまう場合があります。当院では、そうした患者さんの利便性にも配慮しながら、総合的に診療する力が身に付きます。
また、終末期医療においては、治療をすることがだんだんと患者さんを苦しめてしまうような状況も起こりえます。私自身、医療の原点に立ち返るために「この医療は誰のために行っているのか」「誰が幸せになるのか」を常に自分に問いかけていかなければならないと思っています。在宅医療を希望される方には、訪問診療や訪問看護につなげるなど、少しでも患者さんとご家族が幸せになる方法を模索していく必要があります。そうした終末期医療への関わりも含めて、地域が求める医療ニーズに応えていくことが、私のこれからの目標です。

取材日:2021年9月13日
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