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神栖市で活躍する医師

Interview

若い医師が主役になって活躍する環境を提供したい
急性期~在宅まで、幅広い経験ができる総合診療医の育成を目指す

神栖済生会病院 内科部長
筑波大学医学医療系 神栖地域医療教育センター助教

濱田 修平 (はまだ しゅうへい)様

資格・認定
博士(医学)
総合内科専門医・指導医
家庭医療専門医・指導医
消化器病専門医
老年科専門医・指導医
在宅医療認定専門医・指導医
病院総合診療特任指導医
Infection Control Doctor
日本医師会認定産業医
総合診療特任指導医
所属学会
日本内科学会
日本プライマリ・ケア連合学会
日本在宅医療連合学会 ほか

急性期から在宅医療まで
一連の診療スキルが身につく環境

2022年4月から神栖済生会病院に勤務しています。所属は内科で、担当しているのは総合診療です。院内の感染制御チームも担っており、コロナ禍における徹底した感染対策にも力を入れています。
当院では、外来や病棟での診療に加えて、訪問診療を行っているのが特徴です。指導医の立場で若手医師たちの育成に取り組んでいますが、在宅医療の現場こそが、若手医師の最も活躍できるフィールドであると考えています。当院のように病院に勤務しながら訪問診療を経験できるのは、非常に珍しい取り組みだと思います。訪問診療のノウハウを身につけることができますし、急性期から在宅医療までの一連の流れを実践的に学べるのは、他ではあまり経験できないことではないでしょうか。しかも、それを若手の先生が中心になってできる環境にあります。在宅医療専門医の研修プログラム認定を受けましたので、在宅医療を専門的に学びたい先生にも研修体制を準備しています。
研修では、在宅医療や介護施設を支えていく、地域全体のケアができるような実力を身につけてほしいです。そして、その実力を発揮して、医師不足の地域で活躍してもらいたいと思っています。そのためにも、まずは5年先を見据えて、神栖市での医療の展開を考えていくつもりです。「我こそは」という意欲のある先生には、ぜひ来ていただきたいです。

神栖市で若い医師たちが
活躍できる基盤作りをしたい

私が医師を志したのは、人の役に立ちたいと思ったことがきっかけです。医学生時代にプライマリ・ケアについて知り、総合診療医・家庭医を専門にしようと決めました。札幌市内の病院で初期研修を受け、その後は医療過疎の地域で病院の立て直しなどにも関わりました。神栖市に来たのは、そうした私の経験がこの地域の医療に活かせると思ったからです。医師不足の地域では特に、総合診療医が求められる場面が多くあります。だからこそ、私は若い先生たちが地域でしっかりと活躍できるような基盤作りをしたいと思っています。
神栖市は、つくば市から車でおよそ1時間の場所にあります。茨城県の最東南端に位置しているため、“へき地”のように思う方もいるかもしれませんが、住んでみるとそうしたイメージはありません。大手のチェーン店がいくつもあり、街はとても賑やかです。工場夜景で知られる鹿島臨海工業地帯といった観光スポットもあります。海が近いのも魅力で、神栖市に赴任してから暇を見つけては、鹿島港にある港公園や波崎の海岸まで出かけてリフレッシュしています。みんなで集まって楽しめるような場所が、ごく近場にたくさんあるのが特徴です。

病院での臨床経験が糧になる
産業医のスキルアップ

神栖市若手医師きらっせプロジェクトが協力する産業医学基礎研修会には、多くの医師たちが参加されています。実際に産業医として現場で活躍されている先生もいらっしゃいますが、なかには予防に関わる診療だけでなく、急性期や一般外来での診療スキルを身に付けたいと考えている方もいらっしゃいます。そこで、当院では産業医を目指す先生が、病院での臨床に携わりながら研修できるような環境を整えていきたいと考えています。急性期や一般診療を身に付けた上で、産業医になれるようなお手伝いができればと思います。
また、研究に力を入れたい医師にとっても神栖市は魅力的な環境です。工場に勤務する方が多いため、特に中高年男性に向けたアプローチが有効です。労働者の健康の基礎レベルを上げるような活動ができれば、コミュニティケアにもつながります。医療的ケア児に対するサポート体制の構築や、在宅医療やACP(アドバンス・ケア・プランニング)の啓もう活動など、すでに動き出している取り組みを、さらに地域に向けて展開していくことも重要です。
私自身、これまで10年以上にわたり地域医療の現場で学んできました。同じように若い先生がこの地で経験を積み、指導医としてまた後輩たちを育てていく。そんな好循環を作っていければと思います。「この地域で新しいものを生み出そう」という風土が醸成されれば、今後さらに全国から若手の医師たちが集まってくるはずです。一緒に働きながら、神栖市の医療を盛り上げていきましょう。

幅広いキャリアの選択肢から
自分が進むべき道を選べる研修

私の目標は、神栖市を総合診療医が集まる一大拠点にしていくことです。他科の先生にとっても仕事がやりやすく、なおかつ総合診療医が活躍できる場所にしていきたい。「ここで研修を受けたい」と思ってもらえるような、魅力的な地域にできればと考えています。この地で育った医師が、いずれは他の地域の医療までも支えていくような大きな夢を描いています。
また、在宅医療が少ない地域なので、もっと病院が地域をサポートしていく仕組み作りも必要です。地域の訪問看護師さんや介護スタッフさんたちの力になれるよう、病院に気軽にアクセスしてもらえる連携を築いていく。そのために在宅医療に関わる仲間を増やしていきたいです。

将来的に病院での勤務を希望される方には、病院総合診療プログラムもありますし、神栖市が力を入れる産業医育成のプログラムもあります。筑波大学と連携しながら、自分がなりたいと思う医師像に合わせて、キャリアを組み合わせることができます。地域医療を実践したいと考えている人にはもちろんですが、どんなキャリアを選べばよいのか迷っている人にとっても、幅広い選択肢があるのは魅力ではないでしょうか。やりたいことがあればどんどんやらせてもらえる土壌がありますので、「自分が主役になって働きたい」という熱い思いのある先生には、ぜひ神栖市に来てもらいたいです。

取材日:2022年8月5日
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